利用者さんとの最期のお別れ:変な空気になっているのは私だけでしょうか…弔問のマナー
こんにちは!おハムです
ケアマネジャーのみなさんは利用者さんがなくなった後、ご挨拶に行っていますか?行く人、行かない人、様々だと思います
私は、自分の心の整理のためにも、可能であればグリーフケアのためにも、可能な限り行くようにしています
しかし、亡くなった人や家族に対して、なんと声を掛けることが正解なのか、よくわからないまま今まで来てしまいました…
このページで勉強して、亡くなった後の訪問をスマートにこなし、最期まで良い支援をやりきれる出来るケアマネジャーを目指しましょう
弔問の際の今までの私:…変な空気の原因とは
「介護をやりきった家族はすごい」
「不安だったけどよく看取りきったことを讃えたい」
「お疲れさまでした」
・・・
「本人が亡くなって悲しい」という気持ちよりも、
「今まで介護を頑張ってきた家族を誇らしく思う」
「(本人に対して)家族に看取ってもらえてよかった」など、満足感のほうが強く感じてしまう傾向があります
しかし、御家族は「大切な家族がなくなって悲しい」気持ちが強く、私との気持ちに相違があります
家族が悲しみの渦中にいるなかで、いままで一緒に考えて支援してきた仲間が…
「介護をやりきった家族はすごい」
「不安だったけどよく看取りきったことを讃えたい」
「(利用者さんに対して)お疲れさまでした」
と、明るい言葉を軽快にかけてきた場合、家族がモヤモヤすることは当然であるといえます
しかも、亡くなった後のマナーもよくわからない状態で訪問してご挨拶するため、なんとなく変な雰囲気になってお別れすることもしばしば…
一体どうすればよかったのか…
そのモヤモヤを解決するために教えてもらうことにしました!
私に任せてください!
訃報の報告を受けた際には…
訃報が届いた時に最もしてはならないことは、電話口で取り乱すことです
こちらから死亡の原因やその時のことを細かく聞くようなことは避けます
大切なことはまず気持ちを落ち着けることです
何より相手の気持ちを考えてまずはお悔やみの言葉を伝えましょう
急な連絡であった場合、ついついびっくりしてしまいます
まずは、落ち着いて対応ですね!
ご遺族へお悔やみの言葉を伝える
「お悔やみの言葉」って使い慣れないので、なんと言っていいのか…
言葉が詰まってしまいます
お悔やみの言葉
ご遺族に寄り添う表現を使い、故人様のご冥福を祈る言葉を簡潔に伝える
一般的な挨拶「この度は誠にご愁傷様です。心よりお悔やみ申し上げます」
故人が急死した場合「突然のことで信じられない思いです。心よりお悔やみを申し上げます」
「お辛いでしょうが、何かできることがあれば遠慮なく声をかけてください」
お悔やみは、言葉に詰まってしまっても構いません
語尾が聞こえなくなるくらいの小声で伝えるとよいでしょう
注意!
・キリスト教などではご冥福という言葉は使われないので気を付けてください。相手の宗旨が分からない場合は避けた方が無難です
・不幸が続くことを暗示するような忌み言葉は避ける必要があります。「重ね重ね」「かえすがえす」など、同じ意味を繰り返す言葉がそれです。うっかり口にしてしまわないよう、しっかりと胸にとめておきましょう
・「大往生」や「天寿を全う」などの言葉にも注意です。遺族が使うのはいいのですが、遺族はそのように思っていないこともあります。弔問時は相手の立場にたって考え、失礼となる言葉や言い回しにならないよう気を付けましょう
「頑張ってください」「元気を出してください」などの言葉は励ましているつもりでも、言われた側にとっては負担に感じるものです
余計な一言は遺族を傷つける恐れもあるのでやめましょう
「あのときこうしていれば……」と声をかけたりするのもタブーです
いくら家族が、利用者の死に関して「もう十分生きた」とか「いつまで生きるだや」なんて明るく言っていたとしても、家族の死は悲しいもの
生前に前向きに捉えていたとしても、遺族自身が言うならまだしも、第三者に言われることに不快に感じてしまいます
悲しみにくれる遺族の気持ちに寄り添い、その場に適した正しい言葉を選択し、故人や遺族に対して不快感を与えないよう振る舞うことが大切!
ご遺族に弔問にお伺いする承諾を得る
もし、弔問することを断られた場合は諦めましょう。ご遺族のお気持ちやご事情が最優先です
故人様との対面の仕方
ご遺族から故人様との対面を勧められたら断らないのが一般的です。ご遺族から対面を勧められない場合は自分から申し出るのは控えましょう
対面のマナー
(1) 故人様の枕元で「お別れさせていただきます」
故人様に向かって一礼
(2) ご遺族が白布をとるのを待って対面し深く一礼。手を合わせる
「穏やかなお顔ですね」などいたわりの言葉を述べる
(3)ろうそくに火がついていればそのまま使います。ついていなければ自分で火をつけますが、直接線香に火をつけないようにしましょう。線香の本数は宗派によって異なります
(4)線香に火をつけ、煙が出ていることを確認できたら、左手であおいで火を消します。この際、口で吹き消さないように気をつけましょう。口は悪業を積みやすいとされていて、吹き消すことはタブーとなっています
(5)火を消した線香を香炉に立て(寝かせ)ます。線香を立てるか寝かすかは宗派によって異なります
(6)おりんを一度鳴らしてから合掌し、遺影に一礼した後、遺族に再度一礼します
宗派の違いがあるため、遺族に伺いながら行いましょう
弔問の際のマナー
・お通夜式前の弔問は、基本的に玄関先でお悔やみを述べる程度にとどめます
・故人様との対面は、ご遺族の申し出があった場合のみとなります
・家に上がっても長居をしないで引き上げることがマナーです
まとめ
訃報の連絡を受けた際は、故人様が亡くなられて間もないご遺族のお気持ちやご事情に沿うことが最も大切です
お通夜式前の弔問は、故人様にお悔やみの気持ちを伝え、手を合わせるためのものですので、正しいマナーを知って、ご遺族に対しても失礼のない対応をするように心がけましょう
いくら御家族の介護が素晴らしくて、最後までやりきったことを讃えたくても、弔問の場は「御家族の悲しい気持ちに寄り添う場所」
大切な家族が亡くなったばかりの「悲しみ」寄り添うことが第一で他の余計なことは言わない!
最期の最期に「不快」を与えないことが大切ですね!
追記
家族を失った悲しみは第三者からは計り知れないもの。家族と同じレベルでの悲しみを共有は難しいのではないかと考えるようになりました。
「自分の心の整理」のために弔問に行くのであれば行かないほうがいい。
相手のグリーフケアまで担えるのであれば別なのかもしれませんが…
葬祭などが、一通り落ち着いてから、家族の話を聞きに行くくらいがちょうどいいようにも考えています