ケアマネジャーが押さえておきたい訪問介護!
このページでは、ケアマネジャーが押さえてきたい訪問介護サービスについてまとめてみました!
「介護士ができる医療行為」は?
「家族に障害、疾病がない場合であっても、同様のやむを得ない事情により、家事が困難な場合」とはどんな場合?
「夫婦で生活介護を均等に按分」する方法は?
「市町村に提出が必要なプラン」はどんなプランか?
みなさんの訪問介護の位置づけはホコリが出てこないのかチェックしてみませんか???
訪問介護とは
訪問介護とは?
訪問介護(ホームヘルパー)が自宅を訪問し
①入浴・排泄・食事などの身体介護
②調理・洗濯などの生活援助
③通院などを目的とした乗降介助を行います
※ただし、「夜間対応型訪問介護」「定期巡回型訪問介護看護」にあたるものを除きます
介護保険では提供できないサービス
ちなみに以下のサービスは介護保険では担うことができないサービスになります
《介護保険では提供できないサービス》
・利用者本人以外のための行為
・訪問介護が行わなくても日常生活に支障がないと判断される行為
・日常的に行われる家事の範囲を超える行為
例えば…
・利用者以外の者にかかる、洗濯・調理・買い物・布団干し
・来客の対応(お茶・食事の手配など)
・主として利用者が使用している居室以外の掃除(リビングやトイレも本人以外が利用していたら注意が必要)
・自家用車の洗車・清掃
・単なる見守り(留守番)や話しのみの相手
・草むしり・花木の水やり、植木の選定などの園芸
・ペットの世話
・家具や電気器具などの移動・修繕・模様替え
・大掃除、窓のガラス吹き、ワックスがけ
・室内外の家屋の修理・ペンキ塗り
・正月・節句などの日常より特別な手間をかけた調理
①身体介護とは
身体介護
- 《身体介護に含まれるサービス①》利用者の身体に直接接触して行われるサービス等
・ サービス準備・記録:健康チェック/利用者の安否確認、顔色・発汗・体温等の健康状態のチェック/環境整備/換気、室温・日あたりの調整、ベッドまわりの簡単な整頓等/相談援助、
情報収集・提供/サービス提供後の記録等
・ 排泄・食事介助
・排泄介助:トイレ利用・ポータブルトイレ利用・おむつ交換/食事介助/特段の専門的配慮をもって行う調理
・清拭・入浴、身体整容:清拭(全身清拭)/部分浴(手浴及び足浴・洗髪)/全身浴/洗面等/身体整容(日常的な行為としての身体整容)/更衣介助
・体位変換、移動・移乗介助、外出介助(利用者の趣味・趣向にかかわる外出同行はできません)
例えば、カラオケ・パチンコ・観劇・お祭り・老人会の参加はダメ
お墓参りや冠婚葬祭も家族が介助することが原則です
このような利用を希望されるときは自費でのサービスを提案します
・起床及び就寝介助
・ 服薬介助
・自立生活支援のための見守り的援助:少し手伝えば【身体介護】として算定できると認識している事業所さんもあるため注意が必要です
08 参考資料1 参考資料(訪問介護、訪問入浴)
《身体介護に含まれるサービス②》:介護士が行うことができる医療行為
1)体温測定・血圧測定・パルスオキシメーター計測
→測定された数値を基に投薬の要否など医学的な判断を行うことは医行為になります
2)軽微な切り傷、擦り傷、やけど等について、専門的な判断や技術を必要としない処置をすること
3)皮膚への軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く)、皮膚への湿布の貼付、点眼薬の点眼、一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む)、肛門からの坐薬挿入又は鼻腔粘膜への薬剤噴霧を介助
→①~③のすべてに該当する人に限り
① 患者が入院・入所して治療する必要がなく容態が安定していること
② 副作用の危険性や投薬量の調整等のため、医師又は看護職員による連続的な容
態の経過観察が必要である場合ではないこと
③ 内用薬については誤嚥の可能性、坐薬については肛門からの出血の可能性など、
当該医薬品の使用の方法そのものについて専門的な配慮が必要な場合ではない
こと
4)爪切りで切ること・爪ヤスリでやすりがけ(専門的な管理が必要でない場合)
5)日常的な口腔ケア(重度の歯周病等がない場合)
6) 耳垢を除去(耳垢塞栓の除去を除く)
7)ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること(肌に接着したパウチの取り替えを除。)
8) 自己導尿を補助するため、カテーテルの準備、体位の保持などを行うこと
9)市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器(※)を用いて浣腸すること
※ 挿入部の長さが5から6センチメートル程度以内、グリセリン濃度50%、成人用の場合で40グラム程度以下、6歳から12歳未満の小児用の場合で20グラム程度以下、1歳から6歳未満の幼児用の場合で10グラム程度以下の容量のもの
1)から9)は、病状が不安定であること等により専門的な管理が必要な場合には、医行為であるとされる場合もあり得ます
このため、介護サービス事業者等はサービス担当者会議の開催時等に、必要に応じて、医師、歯科医師又は看護職員に対して、そうした専門的な管理が必要な状態であるかどうか確認すること必要です
また、定められた研修過程を修了するといった一定条件を訪問介護員が満たすことで、「たんの吸引」などを行うことが可能になりました
②生活介護とは
《生活介護でできるサービス》
《生活介護でできるサービス》 利用者が日常生活を営むことを支援するサービス
・掃除:居室内やトイレ、卓上等の清掃/ゴミ出し/準備・後片づけ
・ 洗濯:洗濯機または手洗いによる洗濯/洗濯物の乾燥(物干し)/洗濯物の取り入れと収納/アイロンがけ
・ベッドメイク:利用者不在のベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等
・ 衣類の整理・被服の補修:衣類の整理(夏・冬物等の入れ替え等)/被服の補修(ボタン付け、破れの補修等)
・ 一般的な調理、配下膳:配膳、後片づけのみ/一般的な調理
・ 買い物・薬の受け取り:日常品等の買い物(内容の確認、品物・釣り銭の確認を含む)/薬の受け取り
・ サービス準備等:安否確認・記録
08 参考資料1 参考資料(訪問介護、訪問入浴)
生活介護は利用できる人が限られています
「 障害、疾病のほか、障害、疾病がない場合であっても、同様のやむを得ない事情により、家事が困難な場合」 とは?
《「生活援助中心型」サービスの対象者》
①利用者が一人暮らしの場合
②利用者の家族等が障害や疾病等の理由により、家事を行うことが困難な状態
③利用者の家族が障害や疾病でなくても、そのほかの事情により、家事が困難な場合
③の例:
1)家族が高齢で筋力が低下していて、行うのが難しい家事がある場合
2)家族が介護疲れで共倒れ等の深刻な問題が起きてしまうおそれがある場合
3)家族が仕事で不在時に行わなくては日常生活に支障がある場合など
おハム看護師ケアマネ
日中独居は場合によっては「やむを得ない場合」に該当することがあるが「日中独居」というだけでは、「やむを得ない事情」とはなりません
「生活援助中心型」サービス を位置づける場合の注意点
・どのような家事ができなくなり、どのような家事なら可能であるか明確にする
・家族が不在に時に行う必要性があるものなのか、不在時に行わなければ日常生活で大きな支障が生じるのかを検討する(仕事帰りや休日に対応できないか)
・ほかの代替手段はないのか検討する(配食など)
家族に対して「遠慮があり頼みにくい」、「家族に負担をかけたくない」という理由だけでは算定はできません
居宅サービス計画に生活援助中心型の訪問介護を位置付ける場合には居宅サービス計画書に生活援助中心型の算定理由その他やむを得ない事情の内容について記載するとともに、生活全般の解決すべき課題に対応して、その解決に必要であって最適なサービスの内容とその方針を明確に記載する必要がある
介護保険最新情報vol.125.pdf 参照
「 やむを得ない事情 」で生活介護を位置づける場合
・家族のアセスメントが必要
・短期的に位置づけ、改善の方向に向けて働きかけを継続していくことが必要になります
では、以下のような場合は算定できるのでしょうか???
独居に該当する?①
・同居家族が就労などで、長時間にわたり不在であり事実上独居→〇
・同居家族との家族関係に深刻な問題(介護放棄・修復不能なこじれ等)があり、援助が期待できない(単に遠慮があって頼みにくいことでは該当しない)→〇
・深夜を中心とした長時間勤務、家では寝ているだけの場合→〇
・日中勤務でも残業が多い場合→〇
・出張が多い場合 →〇
しかしながら、その提供するサービスについては、就労の状況や休日の状況など聞き取りの上、利用者がその時間にそのサービスを利用する必要性がある範囲のみとなります(例えば、日中独居の利用者で調理が必要であり、その調理を行う同居の家族が不在、その家族は仕事が忙しく作り置きもできない、配食や買い置きも出来ない理由があるため、やむなく生活援助を算定するなど)
独居に該当する?②
・同居家族が孫だけであり、世代間のギャップから期待しにくい場合→×:それだけでは理由となりません。なお、家族(孫)の活用を検討し、それでも援助が期待できないという理由があれば、上記「 同居家族との家族関係に深刻な問題 」に該当する場合もあります
・同居家族が、これまで家事の経験のない高齢の男性であることで、調理などの家事が
できない場合→×:「同居家族が、これまで家事の経験のない高齢の男性」ということだけでは理由となりません。その場合について、同居家族がこれまで家事をどうしていたのか、今後、どう暮らしていくのか、その家事が「できない」のか「していない」のかを明確に分析しておく必要があり、その内容によっては上記「 同居家族との家族関係に深刻な問題 」 に該当する場合もあります。
夫婦で介護認定を受けている2人暮らしの場合
要介護同士や、要介護と要支援、要支援と要支援の御夫婦がずいぶん増えてきています
「本人の食事の準備」しかできない生活介護では、食事の準備に1時間かかる場合30分ずつ利用するのかなぁ…
1《同一世帯で複数の利⽤者が、同一時間帯に生活援助を利⽤する場合の取扱いについて》
●同一世帯で複数の利⽤者が、同一時間帯に生活援助を利⽤する場合、全員のケアプラン上に位置付ける必要があります。その場合、要介護者(要支援者)間で適宜所要時間を振り分けます
【参考】「平成12年⽼企第36号」第二 1(5)
●要介護者と要支援者の世帯においても、要介護者のケアプランにのみ位置付けて、要支援者のケアプランに位置付けずに算定することは原則できません(逆の場合も同様)
ケアプランは本人の支援が記載されたもので、家族の生活援助は対象に含まれないからだよ
●一回の利⽤時間を該当者間で按分するのではなく、週単位もしくは⽉単位で同一回数になるように按分します。複数の利⽤者の生活援助を連続して位置付けて、2回分の算定を⾏うことはできません。均等に按分ができない場合は互いの役割等を加味して多少の偏りがあっても構いません
なぜなら…
・1回の訪問には、制度上訪問時間の上限は定められていないため
・1回の訪問にはヘルパーの初動時間が含まれているため
・本来2回⾏われるはずの世帯への⾒守り回数が1回に減ってしまうため
→別の要介護者の⽀援を連続して⾏ったとしても、2回に分けて算定することはできません↓↓↓
例)要介護2の夫と要介護1の妻 二人世帯
火曜日の午前9時から10時まで二人分の⽣活援助を利⽤する場合
✖︓一回の利⽤時間を該当者間で按分する
第1週目
9:00~9:30 夫
9:30~10:00 妻
第2週目
9:00~9:30 夫
9:30~10:00 妻
第3週目
9:00~9:30 夫
9:30~10:00 妻
第4週目
9:00~9:30 夫
9:30~10:00 妻
〇︓⽉単位で同一回数になるように按分する
第1週目 9:00~10:00 夫
第2週目 9:00~10:00 妻
第3週目 9:00~10:00 夫
第4週目 9:00~10:00 妻
2《算定方法とサービス内容について》
●複数の利⽤者間の算定については、実際のサービスと算定とが必ずしも一致しない場合があり得ます。
例)要介護1の夫、要⽀援2の妻二人世帯 二人分の調理のために⽣活援助を利⽤する場合,夫(もしくは妻)の算定⽇についても、夫婦二人分の調理を⾏う為、夫の分のみ調理するということにはならない。実際にはどちらか一方のみ算定するが、サービスは二人に対して⾏う。
※妻が訪問型サービスAを利⽤する場合も同様の算定方法とします
この場合、訪問型サービスAも生活介護も、どちらも対応できる事業所が望ましいと考えます
3《 留意事項》
●複数の利⽤者がいる場合には、訪問介護は本人の安否確認等も合わせて⾏うべきなので、利⽤者全員が⾃宅にいる必要があります
4 《ケアプランへの記載 ケアプランへの記載について》
●ケアプランへ記載する際には、該当の⽇数を利⽤者全員に振り分けて記載します。
例)夫婦二人に対し週2回⽣活援助のサービス提供を⾏う場合
◇居宅サービス計画書第2表「頻度」(介護予防サービス支援計画表「期間」)の欄にそれぞれの
請求回数を記載する。その上で二人合わせた頻度を記載する。(手書き可)
※夫のプランの記載例︓週1回(妻は週1回、合わせて週2回)
◇週間サービス計画表(第3表)に夫婦二人に対し、週2回サービスが提供されていることが分か
るように記載する。
支給限度額や負担割合の違い等の理由で、一人に偏った生活援助の算定をすることは適正とは言えません。
世帯全体に必要な生活援助の量を均等に按分してケアプランに位置付けるようにしましょう
訪問回数(生活援助中心型サービス)の多いケアプランは提出が必要
「訪問回数(生活援助中心型サービス)の多いケアプラン」の提出
居宅介護支援事業所の介護支援専門員は、厚生労働省が告示で定める回数以上の生活援助中心型サービスを位置づけたものについて、そのケアプランを市町村に届け出ることが必要になりました
要介護 1(27回/月)
要介護 2(34回 /月 )
要介護 3(43回 /月 )
要介護 4(38回 /月 )
要介護 5(31回 /月 )
【いつ】ケアプランの作成又は変更した日を基準として、 11 月末までの届出対象は、
・ 10 月中に作成又は変更した 10 月サービス分のケアプラン
・ 10 月中に作成又は変更した 11 月サービス分のケアプラン
【なにを】〇サービス担当者会議において得られた意見等を踏まえ作成したケアプラン(第1表~第3表及び第6表・第7表)の原案を利用者又はその家族に対して説明し、文書により同意を得ることとされている
○ 厚生労働省が告示で定める回数以上の生活援助中心型サービスを位置づけた場合に市町村に届け出る書類は、前述の手続きにて、利用者又はその家族から同意を得たケアプラン(第1表~第3表及び第6表・第7表)の写しを用いることで差し支えない
○ なお、届け出たケアプランが地域ケア個別会議等において議論される場合、保険者から事例の全体像を把握するため、利用者の基本情報等に関する資料の提出を求められる場合がある
(※「多職種による自立に向けたケアプランに係る議論の手引き(平成 30 年 10 月9日)」P15~P26 を参照。)
【どこに】「利用者の保険者である市町村」
通院等乗降介助
通院等乗降介助
要介護者である利用者に対して、通院等のため、指定訪問介護事業所の訪問介護員等が、自らの運転する車両への乗車又は降車の介助を行うとともに、併せて、乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助又は通院先若しくは外出先での受診等の手続、移動等の介助を行うサービス
要介護者に限られるため、要支援者は利用できません
1日に複数の医療機関を受診する場合に、医療機関から医療機関への移送に伴う介護について「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定できる?
居宅以外において行われるバス等の公共交通機関への乗降、院内の移動等の介助などのサービス行為だけをもってしても訪問介護として算定することはできない。したがって、医療機関から医療機関への移送に伴う介護については、「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定することはできない
公共交通機関による通院や外出の介護はできるのかな?
要介護者又は要支援者に付き添い、バス等の交通機関を利用して移送中の気分の確認も含めた通院・外出介助を行った場合には、従来どおり「身体介護中心型」を算定できる。なお、タクシーも公共交通機関に含まれる
通院等のための乗車・降車の介助の前後に連続して行われる外出に直接関連する身体介護(移動・移乗介助、整体整容・更衣介助、排泄介助等)は別に算定できるのかな?
「通院等のための乗車又は降車の介助」の前後に連続して行われる行為のうち、外出に直接関連する身体介護(移動・移乗介助、整体整容・更衣介助、排泄介助等)については、
- 居室内での準備や通院先での院内の移動等の介助など、通院等のための乗降介助の前後に連続して行われる身体介護の所要時間や内容に関わらず「身体介護中心型」を算定できず、「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定することになる。
- ただし、要介護4または要介護5の利用者に対して、通院等のための乗車・降車の介助を行うことの前後に連続して、相当の所要時間(20分から30分程度以上)を要しかつ手間のかかる、外出に直接関連する身体介護を行う場合に限り、その所要時間(運転時間を控除する)に応じた「身体介護中心型」の所定単位数を算定できる。この場合には、「通院等のための乗車又は降車の介助」の所定単位数を併せて算定することはできない
- (例)(乗車の介助の前に連続して)寝たきりの利用者の更衣介助や排泄介助をした後、ベッドから車いすへ移乗介助し、車いすを押して自動車へ移動介助する場合
介護タクシーにおける受診中の待ち時間はどうなるの?
「通院等のための乗車又は降車の介助」は通院等のための外出に直接関連する身体介護の一連のサービス行為を包括評価しているため、通院先での受診中の待ち時間については、待ち時間の長さや待ち時間における介護の内容に関わらず、「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定することとなり、別に、「身体介護中心型」を算定できない
「要介護4又は要介護5の利用者に対して、通院等のための乗車・降車の介助を行うことの前後に連続して相当の所要時間(20分から30分程度以上)を要しかつ手間のかかる身体介護を行う場合には、その所要時間に応じた「身体介護中心型」の所定単位数を算定できる。」にいう「前後の所要時間」って?
要介護4又は要介護5の利用者に対して、「身体介護中心型」を算定するためには、通院等のための乗車・降車の介助を行うことの前又は後に連続して行われる手間のかかる、外出に直接関連する身体介護の所要時間は20~30分程度以上を要する。このとき、前後の所要時間を算定できない。
(なお、「身体介護中心型」を算定する場合の算定対象時間は運転時間を控除して所要時間を通算する。)
(例)
例①身体介護中心型(所要時間30分未満)を算定する場合:乗車前に20分の「外出に直接関連する身体介護」を行っているため、身体介護中心型として算定できる。乗車前及び降車後の所要時間を通算して25分の身体介護とする
例②「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定する場合:乗車前又は降車後に20~30分程度以上の「外出に直接関連する身体介護」を行っていない
通院等のための乗車・降車の介助の前後に連続して行われる外出に直接関連しない身体介護(入浴介助・食事介助等)や生活援助(調理・清掃等)は別に算定できる?
「通院等のための乗車又は降車の介助」の前後に連続して行われる行為のうち、外出に直接関連しない身体介護(入浴介助・食事介助等)については、その所要時間が30分~1時間程度以上を要しかつ身体介護が中心である場合に限り、外出に直接関連しない身体介護及び通院・外出介助を通算した所要時間(運転時間を控除する)に応じた「身体介護中心型」の所定単位数を算定できる。この場合には、「通院等のための乗車又は降車の介助」の所定単位数は算定できない。
また、生活援助については、当該生活援助の所要時間が所定の要件を満たす場合に限り、その所要時間に応じた「生活援助中心型」の所定単位数を算定できる。この場合には、「通院のための乗車又は降車の介助」の所定単位数は算定できる
通院・外出介助において、利用者の状況等により、2人の訪問介護員等によるサービス提供が必要となった場合の取扱いは?
通院・外出介助において、1人の訪問介護員等が車両に同乗して気分の確認など移送中の介護も含めた介護行為を行う場合は、当該訪問介護員等は「身体介護中心型」を算定するが、このとき、当該車両を運転するもう1人の訪問介護員等は、サービス行為の所要時間や内容に関わらず、別に「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定することはできない。
ただし、例えば、重度の要介護者であって、
①体重が重い利用者に重介護を内容とする訪問介護を提供する場合
②エレベーターの無い建物の2階以上の居室から外出させる場合など、利用者の状況等によりやむを得ずに2人の訪問介護員等によるサービス提供が必要となった場合に限り、2人の訪問介護員等によるサービス提供時間に応じた「身体介護中心型」の100分の200に相当する単位数を算定できる。
また、上記の場合において、例えば、2人の訪問介護員等が移動介助・乗車介助を行う場合は、2人の訪問介護員等によるサービス提供時間が全体のサービス提供時間に占める割合が小さいため、それぞれの訪問介護員等のサービス提供時間に応じて訪問介護員等ごとに「身体介護中心型」を算定できる
別に同乗する訪問介護員等が「通院等のための乗車又は降車の介助」のみを行い、移送中に介護を全く行わない場合は?
車両を運転する訪問介護員等とは別に訪問介護員等が同乗する場合であっても、当該同乗する訪問介護員等が「通院等のための乗車又は降車の介助」のみを行い、移送中の気分の確認など移送中に介護を全く行わない場合については、「通院等のための乗車又は降車の介助」と実質的に同じ内容のサービスであるので、「通院等のための乗車又は降車の介助」を算定することとし、「身体介護中心型」は算定できない
ケアプラン検証の新しい仕組み(令和3年10月から)
居宅介護支援事業所ごとにみて「区分支給限度基準額の利用割合が7割以上」かつ「その利用サービスの6割以上が訪問介護」が具体的な基準として示された
同じく市町村へのプラン届出を求める「一定回数以上の生活援助を位置付けたプラン」と異なるのは、個別のプラン単位ではなく、事業所全体でみる点。つまり「事業所の全利用者の区分支給限度基準額の総額に対して、全利用者のサービス費用の総額が7割以上」かつ「そのサービス費用の総額に対して、訪問介護費の総額が6割以上」の事業所を抽出することになる。
今後、市町村は国保連を通じて、この基準に該当する管内の事業所を把握できるようになる。基準に該当した事業所は、市町村から求められた場合、利用の妥当性を検討し、ケアプランに訪問介護が必要な理由などを記載するとともに、市町村に届けなければならない。ただし、厚労省は「プラン全てに理由の記載や届出を求めるわけではない」と説明。あくまで市町村から求められた利用者のプランのみに対応が必要になるものとしている。
基準に該当した事業所は、市町村から求められた場合、利用の妥当性を検討し、ケアプランに訪問介護が必要な理由などを記載するとともに、市町村に届け出ることが必要になります
事業所単位なので、「自社サービスをガッツリ利用させているサ高住」のような施設向けの対策のようです
ドキドキしちゃいました!(笑)
2時間ルールとは
訪問介護は在宅の要介護者の生活パターンに合わせて提供されるべきであることから、単に1回の長時間の訪問介護を複数回に区分して行うことは適切ではない。
したがって、前回提供した指定訪問介護からおおむね2時間未満の間隔で指定訪問介護が行われた場合には、それぞれの所要時間を合算するものとする(緊急時訪問介護加算を算定する場合を除く。)
訪問介護2人での介入は可能か?
重介護者や、非常に体格が大きくて1人での介助が大変な場合、介護抵抗が強い場合などに、1回の支援に2人の訪問介護員の介入が必要な場合があります
【 2人の訪問介護員等による訪問介護の取扱い 】
Q16 2人の訪問介護員等による訪問介護の算定方法について
A16 例えば、体重が重い利用者に入浴介助等の重介護を内容とする訪問介護を提供する場合やエレベーターのない建物の2階以上の居室から歩行困難な利用者を外出させる場合など、利用者の状況等により、2人の訪問介護員等によるサービス提供が必要となった場合は、2人の訪問介護員等によるサービス提供時間に応じた所定単位数の100分の200に相当する単位数を算定するため「二人の介護員等の場合」のサービスコードにより請求する。
ただし、上記の場合において、例えば、2人の訪問介護員等が入浴介助を行い、その後、一人の訪問介護員等が生活援助を行う場合は、2人の訪問介護員等によるサービス提供時間が全体のサービス提供時間に占める割合が小さく、該当するサービスコードが存在しないため、便宜上それぞれの訪問介護員等のサービス提供時間に応じて訪問介護員等ごとに所定単位数を算定することとする。
(例)
訪問介護員A 身体介護中心型(入浴介助の所要時間)を算定
訪問介護員B 身体介護中心型に生活援助を加算して算定
また、上記の場合において、2人の訪問介護員等のうち1人が3級訪問介護員であるために減算される場合は、該当するサービスコードが存在しないため、便宜上、それぞれの訪問介護員等のサービス提供時間に応じて訪問介護員等ごとに「身体介護中心型」を算定することとする。
(例)
訪問介護員A 所定単位数を算定
訪問介護員B 所定単位数の100分の90を算定
こうした取扱は、該当するサービスコードが存在しないための特例的なものであり、それぞれの訪問介護員等のサービス提供時間に応じて訪問介護員等ごとに算定する場合も、2人の訪問介護員等による訪問介護の算定にかかる要件(利用者の状況等)を満たすことが必要である。
http://www.kaigoseido.net/kaigohoken/k_document/0306QA.htm
2人で1時間(身体2-2人)だと、料金は2倍…
(身体2)+(身体1生活1)は同居家族がいる人は不可。
移乗以外の部分で2人で介護に入る必要性は低い。
単位数も心配なので、1人は30分に減らすことはできるのかな?
同時刻に訪問介護員が2人、30分と1時間の同時介入は可能?
【2人の訪問介護等のよる訪問介護の取扱/算定方法について】
2人の訪問介護員等が入浴介助を行い、その後1人の訪問介護員が生活援助を行う場合は、2人の介護員等によるサービス提供時間が全体のサービス提供時間に占める割合が小さく、該当するサービスコードが存在しないため、便宜上それぞれの訪問介護員等のサービス提供時間に応じて、訪問介護員等ごとに所定単位数を算定することとする
(例)
訪問介護員A 身体介護中心サービス(入浴介助の所要時間)を算定
訪問介護員B 身体介助中心型サービスに生活援助を加算して算定
15.5.30事務連絡 介護保険最新情報vol.151 介護報酬にかかるQ&A
ここでも同じ資料を提示されました
確認すると、今回の場合は…
訪問介護員A :身体介護2(15:00-16:00)
訪問介護員B:身体介護1(15:15-15:45)
同時刻算定ができるそうです
…ただ、該当するサービスコードがないためウチの介護ソフトでは自動展開はできませんでした
追記:地域によっては…
身体介護1-2人(15:00-15:30)
身体介護1(15:30-16:00)
…という算定も可能なところがあるそうです。そちらのほうが、週間予定からのスケジュール自動展開が可能なのでよかったのですが…
単位数が異なってしまうため、私の住む地域ではできませんでした
訪問看護師との同時利用は可能か?
同一利用者が同一時間帯に訪問入浴介護と訪問介護を利用できるか。
Q:利用者は同一時間帯にひとつの訪問サービスを利用することを原則としている。
A:ただし、例えば、家庭の浴槽で全身入浴の介助をする場合など、訪問介護と訪問看護、又は訪問介護と訪問リハビリテーションを、同一利用者が同一時間帯に利用する場合は、利用者の心身の状況や介護の内容に応じて、同一時間帯に利用することが介護のために必要があると認められる場合に限り、それぞれのサービスについてそれぞれの所定単位数が算定される。
訪問入浴介護は看護職員1人と介護職員2人の3人体制による入浴介助を基本としており、当該訪問入浴介護従業者とは別の訪問介護員等が同一時間帯に同一利用者に対して入浴その他の介助を行った場合には別に訪問介護費を算定できない。
引用)15.6.30 事務連絡 介護保険最新情報vol.153 介護報酬に係るQ&A(vol.2)〔3〕
こちらもどうように介護保険のサービスの前提として、同時間帯に一つの訪問サービスを利用することを原則としています。
ただし、下記のような場合は、同時間に併用利用可能とQ&Aでは通知があります。
《同時間帯に併用利用可能な場合》
利用者の心身の状況や介護の内容に応じて、同一時間帯に利用することが介護のために必要があると認められる場合に限る。
(例)
- 訪問看護と訪問介護
- 訪問介護と訪問リハビリテーション …など
Q&Aでは、「例えば、家庭の浴槽で全身入浴の介助をする場合など」という記載内容です
詳細は保険者の判断になるため、確認しておくと確実と言えます
まとめ
訪問介護事業所のなかには、「本人のために」とルール以外のサービスを担おうとされる事業所もチラホラ見かけます
保険を使ってサービスを行うからには、ケアマネジャーがルールに則って毅然とした対応をする必要性があります
逆によくわからないまま、なんでもかんでもヘルパーさんに依頼するケアマネジャーもいるという話も聞きます
介護保険法の中でのケアマネジャーであることを理解し、ケアマネジャー自身が法令を正確に理解して適切に対応できるようにしっかり押させておきましょう