BCPの準備って何をすればいいの?【ケアマネ独立日記】

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おハム看護師 ケアマネ
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こんにちは!おハムです

令和3年度介護報酬改定でBCP策定について計画策定や訓練を義務づける内容が記載されています

「3年間の経過措置期間を設けることとする。」と発表されており、2024年から義務が発生することになります。

みなさんは、作成されましたか?

(業務継続計画の策定等)第十九条の二 指定居宅介護支援事業者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する指定居宅介護支援の提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。 指定居宅介護支援事業者は、介護支援専門員に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。 指定居宅介護支援事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。(令和六年三月三十一日までの経過措置あり)

平成十一年厚生省令第三十八号指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

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BCP(業務継続計画)ってなに?

BCPとは?

BCPとは、Business Continuity Planの頭文字を取った言葉で、日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。企業が自然災害やテロ・取引先の倒産などの状況においても、重要な業務が継続出来るように方策などを計画しておくことを指します

・管理者だけで作成するのは困難。各事業所の人員・地形・環境・併設サービスの有無により違うため、外部業者での代行作成も難しいと言われてる

・半年~1年はかかる。全施設・全職員で作成する必要がある

自然災害や、感染が起こっても、事業を中断させない、中断させても早急に再開できるようにするための計画です

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2021年から3年の経過措置がありますが、まだ作っていない事業も多くあります

理由としては、①専門知識がなくよくわからない②過去に災害の経験がなく危機感がない …が多いそうです

BCPを作成するメリット

①緊急時の対応が明確であるため、職員が安心する

②全職員での作成が基本であるため、職員に帰属意識が生まれる

③人材育成につながる

④業務の見直しを行うため、業務改善につながる

BCPの作り方

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「自然災害」と「感染」のBCPは分けて作成します

①事業を理解する

①事業を理解する

1)現状の業務内容を見える化し、どのような問題があるか洗い出す(業務改善)

2)併設事業のうち、どの事業を継続させ、どの事業を休業するかを検討し、継続させる事業が受ける被害を評価する

3)財務状況を診断する

②BCPの準備、事前対策を検討する

②BCPの準備、事前対策を検討する

1)事前対策を検討する

例えば…

・訪問中に被災したらどうする?:すぐに事業所に戻る?訪問先の家の安全は確認する?

・訪問に行く途中に被災したら?:すぐに事業所に戻る?訪問先の家の安全は確認する?

・勤務時間外に被災した場合は?:出勤する?優先順位の高い人から様子を確認する?電話?訪問?

・被災した通所サービスが、しばらく休業になったらどうする?:近隣の事業所のBCPを確認し、休業基準を把握する?

・代わりに介入してもらいたい訪問介護事業者がいっぱいで対応できなかったらどうする?:重症の人を優先してもらうように説得する?災害の特例で「無資格の人でも訪問できる」のは知っている?などの交渉方法なども記載する

③BCPを策定する

③BCPを策定する

1)BCPの発動基準を明確化する

2)BCPの発動体制を明確化する

3)事業継続に関連する情報の整理と文章化をする

業務継続計画にからなず記載が必要な項目

介護施設・事業所における新型コロナウイルス感染症 発生時の業務継続ガイドライン」及び「介護施設・事業所における自然災害発生時の続ガイドライン」を参照。

イ)感染症に係る業務継続計画

a平時からの備え ( 体制構築・整備、感染症防止に向けた取組の実施、備品などの確保) b 初動対応                                         c拡大防止体制の確立 (保健所との連携、濃厚接触者への対応、関係者との情報共有)

ロ)災害に係る業務計画

a平常時の対応 (建物・設備の安全対策、電気・水道等のライフラインが停止した場合の対策、必要品の備蓄等)                                            b緊急時の対応(業務継続計画発動基準、対応体制等)                                     c他施設及び地域との連携

「感染症予防まん延防止に関する指針」は感染症の予防が中心で、感染症を出さない、出してもクラスターを起こさないようにするための指針

「感染症BCP」は感染症や濃厚接触者が発生した後にどのようにすればいいのか計画すること

ガイドライン・ひな型を活用して作成する

おハム看護師 ケアマネ

感染症・自然災害のそれぞれにあわせたガイドラインが用意されています

ガイドラインもそれぞれあり、動画も用意され、ひな型もあります

そこまで国がしないとなかなか出来ない内容であるといえます

おハム看護師 ケアマネ

さらに、私の住む静岡県では県の介護支援専門員協会が様々な書面を出してくれています

それらを埋めていくことで準備を進めることができます

感染症に関しても、「新型コロナウイルス感染症に対応したマニュアル(FAQ)等について」に具体的に詳細にどのように対応していくのかの目安が掲載されています

自然災害発生時の業務継続ガイドライン

BPC=事業継続計画:災害が発生しても、業務を中断させないように準備するとともに、中断した場合でも優先業務を実施するために、あらかじめ検討した方策を計画書としてまとめる

・誰が、いつ、なにをするのか。担当をあらかじめ決めておく

・連絡先をあらかじめ整理しておく

・必要な物資をあらかじめ整理・準備しておく

・上記を組織で共有すること

・定期的に見直し、必要に応じて研修・訓練を行うこと

《厚生労働省老健局 令和2年12月》

自然災害発生時のBCP作成ポイント(居宅固有事項)

平時からの対応

・災害発生時、優先的に安否確認が必要な利用者について、あらかじめ検討し、利用者台帳等で、その情報がわかるようにしておく

・緊急連絡先の把握について、複数の連絡先や連絡手段を把握(固定・携帯電話、メールなど)しておく

・地域の避難所や避難方法と良好な関係を構築。ほかの居宅・サービス・地域機関と事前の検討調整する(安否確認・サービスの調整)

・緊急避難の際にはお薬手帳を携行することを伝える

 

災害が予想されるとき

・各事業所のサービスの休止や縮小の基準を把握し、サービスの縮小が予想されるときは、必要に応じ、前倒しでの利用を検討する(自社の休止の件も共有する)

災害が起きた時:事業が継続できる場合

・可能な範囲で個別訪問等による早期の情報把握を行い、被災生活により状態の悪化が懸念される利用者に対して必要な支援が提供されるよう、サービス事業所、地域の関係機関との連絡調整等を行う(例:利用しているサービスが長期休暇になる場合は、サービスを変更する)

避難先においてサービス提供が必要な場合も想定され、居宅サービス事業所、地域の関係機関と連携しながら、利用者の状況に応じてサービス提供を行う

災害が起きた時:事業が継続できない場合

・ほかの居宅事業所・サービス・地域関係機関と事前に検討・調整した対応を行う

《R2年度 厚生労働省老健局:BCP作成指導者養成研修資料より》

おハム看護師 ケアマネ

①~③までに(規模にもよりますが)半年から1年くらいかかるといわれています

自然災害は、建物やライフラインが利用できなくなるが、救助が来るまでの最初の3日くらいで、「出来る限りの事業の継続・早期復旧」を図る

感染は、建物やライフラインは良いが、いつ終息するのか目途が立たない…「感染リスク・社会的責任・経営面を勘案し事業継続レベルを決める」

④BCP文化を組織に定着させる

④BCP文化を組織に定着させる

1)従業員へのBCP教育を実施する

2) BCP訓練を実施する

3)BCP文化を構成する

⑤BCPのテスト、維持・更新を行う

⑤BCPのテスト、維持・更新を行う

1)BCPの診断・チェックを行う

2)BCPの維持・更新を行う

まとめ

おハム看護師 ケアマネ

BCPの研修などを受けましたが、実際に何をすればいいのか悩みましたのでここに紹介させていただきました

ここまで勉強して、今からBCPを作成しますが、まずは形式を整えて、徐々に自分の状況や地域柄に合わせていくことができるようにしていこうと思います

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