
こんにちは!おハムです
高齢者の現在7人に1人は認知症と言われている現在。多くの認知症の利用者さんを担当されていると思います
認知症の利用者さんの御家族の一番相談しやすい職種はケアマネジャーではないでしょうか?
認知症のある家族のケアの在り方はどのようにお伝えしていますか?
私はこのように、お話しています
登場人物
認知症の母を持つ長女
同居で介護している
両親と、長女の夫と4人暮らし
認知症のある88歳女性
難聴のある90歳男性
認知症や、その症状に対する捉え方について
認知症だからしょうがないですよね
父に対しての妄想がすごくて…
認知症の症状かもしれませんが、「心の問題」の可能性はないかな?
認知症でと呼ばれている人の中には実は認知症でない人も含まれています
・心理的問題(うつなど)
・性格
・生活スタイルによる問題(引きこもり・孤立・無気力・無為)
本人が妄想という形で SOS を出しているのに BPSD の一つとして片付けてはAさんを理解できる機会を逃してしまいます
ところが認知症とレッテルを貼ってしまうと個別性が消え問題の本質も対策も見えてこないわけです
どのようにして精神的な異常が生じたのかという状況を理解するのです
高齢者の精神症状は極めて現実的な問題から生じることが多く、不安に陥った原因が分かれば家族もケアチームのメンバーにも関わり方に余裕が生まれます
嫉妬妄想というのは配偶者に対して男がいる女がいると攻撃する妄想です
これは麻痺や認知症で立場が弱くなった側が出現するしがみつきであることが多いです
「自分が捨てられるのではないか」という見捨てられ妄想から配偶者をしつこく攻撃するのです
攻撃される方は本当にうんざりします。しかし家族は「ゆがんだ愛情表現だと分かる」と態度が一変し関わり方に余裕が生まれます
面談時は誰と話をしているか?
(面談の際)
母は自分の部屋で寝ています
・家族が「認知症の人は話してもわからないから」と考え、面談の場に本人を連れてきてもらえない場合があります
(家族の話の時間の後に)
Aさんともお話しさせていただけますか?
・今後の方針、サービスの利用などを本人に向かって丁寧に説明する
・認知症があるからといって言っても分からないだろうと説明は省かないようにする
認知症のある利用者さんとの関わり方:さりげなくちょっと手を貸す①
御家族が本人の脳の刺激になるように、R・O(リアリティオリエンテーション)を行う方も見えます
今日は何月何日でしょう???
素晴らしい関わりだと思います
ただ、たまにしか会わないケアマネジャーや、孫に対して…
この人の名前言ってみて!
というのは、本人にとって、屈辱であったり、わからないことに対する申し訳なさが出てしまったりして結局誰も得をしません
〇〇さんがきたよー!
と、とさりげなく名前を教えて、心置きなく相手を迎えることができる方が豊かな生活だと思いませんか?
認知症のある利用者さんとの関わり方:さりげなくちょっと手を貸す②
母の失禁に悩んでいるんです
床が濡れていると、母にいうと…
猫じゃないかい?
パンツが濡れてるでしょ‼‼‼
…と、証拠を突きつけて自分で始末させる自覚を促すことで失禁を改善しようとするが上手くいかない…
そっと取り替えてさしあげたらどうなるのでしょうか?
…ずいぶん楽になりました
家族の問題には踏み込まずすべて肯定する覚悟が必要
家族関係においては長い歴史があるということを肝に銘じておく必要があります
「認知症の高齢者にはニコニコと接しましょう怒ってはいけません」と接し方の形ばかりを家族に指導することには賛同できません
私は、腹が立ったら怒ればいい!笑いたければ笑えばいい!それが普通の生活なんだと思います
例えば嫁舅の仲が悪いということであれば改善しようと介入するのではなく
「こんなに仲が悪いのに一緒に暮らしている」と現実を肯定するようにしています
先のことを心配するよりも今をよりよく出来るように
本人と家族が今までのように生活できるというのがサポートの基本だと考えています
その中で最も重要なのが安心感でしょう
その時々で欠落している部分をサポートし保持している部分を発揮できるようにすればいいと思います
その一方で援助者は認知症は進行するものだと現実を忘れていけません
家族に対しては先々の不安を段取り先取りするのではなく今の暮らしが安心できるサポートが大切です
御家族は将来に目を向ければ厳しい現実がのしかかってきます
「認知症が進んだらどうしよう」と怯えるより「今がよければそれでいい。進んだ時はその時に考える」それくらいの割り切りが必要であると考えます
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ケアマネジャーや介護職として同じように支援していても考え方はさまざまであるとは思います
「こんな考え方もあるよ」という、視点で見ていただければ幸いです
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