
ケアマネ
こんにちは!おハムです
私の働く居宅事業所は病院に併設しています
そのため、担当利用者さんが入院した際には、ご家族から希望があった際には、医師からのIC(インフォームドコンセント)や相談員との面談に同席する機会も多々あります
その際に「理解の悪い家族」とレッテルを張られ、病院を困らせてしまう御家族
ケアマネとして支援できることもあるのではないでしょうか?
※「こんな当たり前のこと」と思われるかもしれませんが…、案外多いように感じます
登場人物
4年前に認知症になり、デイサービスに週4回通っている
86歳 要介護2
腎機能・心機能に障害があり、透析は希望させない
4年前から夫の介護をしている
夫と2人暮らし、近くに長男夫婦が住んでいるが頼みにくい…
コロナで面会できないため出来るだけ自宅で見てあげたいが自身も腰が悪いため看取りはできないと話される
入院 数日前
最近動けないだよ。今まではヨチヨチは歩いていたけど、ここ数日はどてーとして動こうとしない
兄が数日前に亡くなってから、急に動けなくなって。。。
実家は兄がなくなったから、取り壊しになると思うんだけど、すごく気にしている
今までボケボケでそんなこと覚えているとは思わなかった。
動けないのも一時的なものだとは思うから…
入院 当日
あのまま動けていないの。かと思えば急に歩いてトイレに行くこともあったし。
よくわからない。
最近急に「実家がなくなるくらいなら死にたい」とか言うのよ。今までそんなことは一回も言ったことないのに。
ここ2日ご飯も食べれていないの。土日だったから様子見たけど…
夫の体格が大きくて、おむつも息子に来てもらわなければ変えられない
病院に連れていくにも、大きくて長男と2人で抱えても動かない
…介護タクシー依頼するが断られてしまい、その状況を救急に相談すると救急車で当病院に搬送されました
検査の結果「脱水」ではありましたが、在宅での介護が難しいため、入院させてもらうことになりました
数日後
体格も大きく、食事もほとんど食べていない状態
在宅では困難ではないかと思います
そうですね
ICの後、面談室にて
今後、どこで療養するようにしましょうか???
今後のことはまだ考えません
先ほどの話聞かれましたよね(怒)
聞きました私はそうは思いません
・・・今日は無理かな?日を改めて話をしてみよう・・・
その日から同じやり取りが続き、方向性が定まりませんでした
さらに数日後
(病院の前で偶然妻と会い…外来の隅で話をする)
Aさんの調子はどうですか??
コロナで全然面会ができないからわからないの
今後のことを考えるように言われても…
ここで私が「自宅は無理だ」と認めて、施設の話を考えてしまうと一生会えなくなってしまうかもしれない
…病院で独りぼっちなんて、お父さんがかわいそう
私自身、自宅で見ることはできないって、わかってはいるんだけど…
退院支援ナースさんにも共有しなきゃ
転院先の決定を急いでしまい、奥さんの気持ちは聞いてあげているのかな?
さらに数日後
結果を急ぎすぎて、奥さんの気持ちをもう少し汲むべきでした
夫の日々の様子や変化を奥さんに連絡して、一緒に一喜一憂していたら、奥さんが「やっぱりもう治らないんだね。でもお父さん頑張ってるよね」と話され、転院先はすぐに決まりました
まとめ
今では病院への入院日数の制限があるため、入院当日から「退院スクリーニング」を行うことが当たり前の時代です
病院では当たり前のことなのですが、入院する側としては、入院した日に退院の話をされることについて「すぐに追い出そうとする」とネガティブに捉えたり、「障害」や「在宅で生活できないこと」に対して、気持ちの受け入れができない(又は時間がかかる)ことが多々あります
制度上しょうがないことではあります…
入院中の相談は基本病院側が相談窓口にはなりますが、私たち居宅のケアマネが《セカンドオピニオン》のような《セカンド相談窓口》として、病院と情報を共有することで受容を促す後押しになりうると感じました
居宅ケアマネとしてできる最後の支援として、背中を押してあげる。そのような支援もありではないでしょうか
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