
ケアマネ
こんにちは![名探偵コナン」と「2時間サスペンスドラマ」大好きのおハムです
みなさんは、自宅訪問の際に何をモニタリングしていますか?
面接の内容だけをチェックしているようでは、大切なことを見逃してしまうかもしれません!
探偵になったつもりで、変化のサインをチェックしてみましょう!
探偵力の基本!「統合→仮説→確認」プロセスを繰り返す
どこを見れば変化が捉えられるか?
ケアマネ
利用者の生活空間は貴重な情報の宝庫です。様々なことを教えてくれます。
ただし、それには目のつけどころを抑えていることが前提となります
(慣れていないうちからすべてをチェックしようと…)
えーっと。。冷蔵庫は…キョロキョロ…
うちの中をキョロキョロみる怪しい人…
ケアマネ
と、このように不信感に繋がりかねません
また、利用者さんによって「見るべき所」「見なくてもいいところ」は異なります。
ADLなのか、食事なのか、外出なのか…。まずモニタリングで何を確認したいのかを決めてから、それには、どこを観察すればいいのか考えてみましょう
《生活環境のモニタリングでの2つの視点》
①変化を捉える
モニタリングで注目するべき点は変化であるといえます。たとえば、「部屋がきれいなのか汚れているのか」、それ自体は重要ではありません。重要なのは、「いつもきれいにしている人が汚れている」「いつも汚れている人がきれいにしている」こうしたことが大切です
②捉えた変化の原因を考える
「統合→仮説→確認」プロセスを繰り返す
ケアマネ
モニタリングでは、様々な情報を手に入れることになります。
その時にケアマネジャーが行うのは“情報を統合する作業”になります。
情報というものは基本的には単体ではあまり意味をなしていません
《統合→仮説→確認》プロセス
①仮説をたてる:複数の情報を統合して仮説を立てる
②自分が立てた仮説が正しいのか、そうでないのかを確認するためにどのような情報が必要なのかを考え、それを得ること
例えば…
「ピンポンを鳴らしてから、出てくるまでの時間が長くなっている」
「玄関に利用者さんの靴が見つからない(しまってある)」
…という情報からは、「歩くのが大変になってきて、最近は外出していない」という仮説ができます。この仮説があれば、面接でADLや外出に焦点を当てた質問をすることが出来ます
ケアマネ
「観察ポイント」+「情報の統合」という視点を持ってモニタリングに望んでいることで、より現状に沿った、利用者さんを把握できるようになります
ベテラン探偵のチェックポイントを教えてもらいました!
玄関の周囲
・なんとなく汚れている、落ち葉などが掃かれていない
・鉢植えや植木が手入れされていない・枯れている
・いつもは汚れているのにきれい …等
ケアマネ
・掃除をしているのが利用者さんであれば…
ADLの変化、周囲への関心の低下の可能性
・掃除をしているのが家族であれば
介護負担の増大や、家族の健康状態の変化を疑います
玄関
・ピンポンを鳴らしてから出るまでの時間:歩行機能の変化の可能性、約束を忘れており来客を迎えようか悩んでいる可能性あり
・約束の日に鍵を開けてくれている人が鍵がかかっている・「今日だっけ?」と訪問を忘れている:記憶機能の変化の可能性あり
・利用者の靴が出ていない:外出をしていない可能性
・靴があっても、揃っていない:上手に脱げなくなってきている可能性
・雪国などで、防寒靴などが出ていない:外出していない可能性
ケアマネ
自宅周囲・玄関の観察でも多くの情報が拾えます
なにか変化はないか注意しましょう
におい
・尿臭:尿失禁の可能性
・調理の匂い:現在も調理しているかどうか
・鍋を焦がした匂い:火の消し忘れ
・よどんだ感じ:窓を締め切って過ごしている可能性
ケアマネ
モニタリングでは五感の感度を高めることが大切
玄関・居室のかざり、写真
・季節で飾りを変える家が変えられなくなったり、飾られなくなる:変えるのが大変になった、そんな気持ちがなくなった等の可能性
・めくられていないカレンダー、予定の書き込まれなくなったカレンダー:日付に対する関心が薄れてきた可能性、失見当傾向の可能性
・誰の写真が一番飾られてるか(変化のないものは対象外):関係性やその変化を掴むきっかけになる。誰の写真がよく飾られているか、一緒に写っている写真であればどんな表情で写っているかなど
壁についた手垢
・廊下によくみられる黒く汚れた場所:よく手をつくところが手垢で黒くなりがち。伝い歩きをしているなどの歩行状態、どこに手をついているかの推測が可能
ケアマネ
手すりの取付や歩行補助具の検討の材料になります!
日中過ごす場所の変化
・家長の座る席にこだわっていたのがなくなった:家庭内の役割が変化した、耳が聞こえづらくなってテレビに近い所に移動した、座っていることが大変になった、ADL面での変化など
・本人の位置にともなって、テレビの位置が移動している:家族の中で大切にされている可能性が高い
・立った位置から座った位置へと物が移動している:立つ事が大変になっている
・ベッドやリビングの定位置のまわりに物が増えている:動くことが億劫で活動性が低い
・好きだったものを手を取らない、新作が増えない:物事・趣味への関心の低下
ケアマネ
日常に使われているのモノがどこにおいてあるのかは、ADL面でのの変化を示す指標になります
高齢者はいつもいる場所がたいてい決まっている。そこが変化すれば、そこにはそれなりの理由があると考えます
台所
・三角コーナーのゴミ、調理器具が出ているか、台所の汚れ:料理ができなくなっってきた
・洗面所においてあった歯ブラシが台所に置かれるようになった:洗面所に行くのが億劫になってきたり、洗面所の高さが合わなくなって台所で洗面をしている可能性
ケアマネ
特に女性の場合は、要チェックです!
まとめ
ケアマネ
いかがでしたでしょうか?
なんとなく通り過ぎてしまう日常の風景の中に多くの情報が隠れています
みなさんも“探偵”になったつもりで、表に出てこないサインを探してみましょう
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