
こんにちは!おハムです
このページでは、現役の看護師ケアマネ目線でデイサービスについて説明します
いざというときに使えるサービスを知ることで今後への不安を減らし、人に言われるがまま決めるのではなく御自分や御家族らしい、いい老後を迎えてほしい
そう願っております
《日帰りサービスの種類》
デイサービス(通所介護)ってどんなサービス?
デイサービス等に通い、入浴・排せつ・食事等の介護、生活等に関する相談及び助言・健康状態の確認その他日常生活上の世話、機能訓練を行うものです
⇓それにより⇓
①社会的孤立感の解消
②心身の機能の維持
③利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ることを目的としています
利用者が楽しく通えるように、書道、陶芸、生け花、リズム体操など様々なプログラムが用意されています。デイサービスは外出したり人と触れ合ったり出来るため、閉じこもりや孤立を防ぐことが出来ます
デイサービスのサービス内容
■機能訓練
機能訓練とは下記のような日常生活動作の維持・改善を目的に行われる活動(運動や脳トレなど)の総称。
・歩行訓練
・関節可動域訓練
・誤嚥を予防する口の体操 など
機能訓練は集団で行うことが多いですが施設によっては個別機能訓練という個々に合わせたプログラムを提供しています
正確には、リハビリとは違います。リハビリは医師の指導に基づき有資格者がサービス提供しますが、デイサービスの機能訓練は必ずしも医師の指導や有資格者はいません
介護職員が行っているケースもあります
たとえ、有資格者が行っていても医師の指示のもので行っていないものはリハビリとは呼んでいません
■食事
午前中から夕方まで滞在するデイサービスではお昼ご飯や、おやつが提供されることがほとんどです。施設が提供する栄養バランスの取れた食事をとることで健康的な生活につながります。なかには帰りにお弁当を購入できる施設もあり、高齢者の食生活をサポートしてくれます
食事代は、介護保険外料金になります
外食のようなオシャレな食事や
ボリューム満点の食事、月に1回バイキング形式で食べれる所や
鰻やお寿司などの特別豪華な食事を提供するイベントがあるところもあります
■入浴
自力で入浴が難しい方向けに介護職員がサポートしながらの入浴を提供しています
デイサービスによって、大浴場や、自宅のようなお風呂
椅子に座ったまま入れるお風呂や寝たまま入れるようなお風呂など違います
■レクリエーション
介護施設では体を使ったゲームや作品制作、イベントをレクリエーションと呼びます
生花や書道、リンパマッサージなど、本格的な活動をしている所もあるよ
デイサービスの種類
①一般的なデイサービス(通所介護)とは 1日デイ
サービス提供時間は7~9時間で朝お迎えに来て、夕方にお送りします
入浴・昼食・レクリエーション・機能訓練(体操)などのサービスを提供します
メリット:利用者の要望により色々なサービスを利用できる
ご家族の介護の負担が少ない
自分の趣味や好きなことで時間を充てることができる
他の利用者とゆっくりお話しができる
デメリット:話しの苦手な方は、時間を持て余してしまう(主に男性の方)
介護度の重軽度の範囲が広いので、会話がかみ合わなかいことや機能訓練
にもの足りなさを感じる
◎趣味重視型デイサービス
パッチワークや手芸、陶芸や油絵、園芸や農作などの創作活動、歌や音楽などのリズム系活動、
オセロや将棋そしてマージャンやパチンコなどの娯楽系の活動
趣味を楽しみながら無理なく機能維持やリハビリなどに取り組むことができます
手先・指先の動きは脳を活性化します
また歌を歌うことで心肺機能の向上や回想法にもなり、認知症にも効果が期待できます
◎運動重視型デイサービス
運動機能訓練を重視したデイサービスです。
パワーリハビリだけでなく、踊りや社交ダンス、エクササイズやフィットネスなど、施設により様々 なメニューを取り 入れて、楽しみながら身体機能の維持や向上を目指しています
いろいろな思考を凝らしたデイサービスがあります
デイサービスの中で《運動重視型》など明確に表示はしていないことが多いです
どのようなサービスが希望なのか、ケアマネジャーに相談してみましょう
◎お泊りデイサービス
通所介護であるデイサービスを利用した利用者がそのまま宿泊できる介護サービス
ご本人の状態や希望により選択されることとなります。日中のデイサービスは介護保険に基づき提供されますが、お泊りデイサービスは介護保険が適用されず、宿泊費は全額自己負担となります
◎小規模多機能型居宅介護
「小規模多機能型居宅介護」の「デイサービス」のことなのです。
小規模多機能型居宅介護を利用の方のみ利用できます
他のサービスとの併用に制限があります
②リハビリ特化型デイサービス(機能訓練特化型)
サービス提供時間が3時間~5時間で、午前・午後の部と2つに分かれています
短い時間で、目的が明確なので、機能訓練(リハビリ)をじっくりすることができます
リハビリとは違います。リハビリは医師の指導に基づき有資格者がサービス提供しますが、デイサービスの機能訓練は必ずしも医師の指導や有資格者がいるわけではありません
たとえ、有資格者が訓練を行っていても、医師の指示のもとで行っていないものは本来リハビリとは呼んでいません
メリット :身体機能を向上させることができる
基本的には介護度の軽い方が多いので、コミュニケーションがとりやすい
話しが苦手な方でも、時間が短い分我慢ができる
デメリット:入浴・昼食がないため、家族の介護負担が大きい
介護度が重たい方はついていけないことがある
③認知症対応型デイサービス(通所介護)
原則としてお住まいの市区町村の居住者のみ
利用者が専門的な認知症ケアを手厚く受けられる
認知症対応型という特性から人員配置も手厚い(定員12名以下) 利用料金は少し高めとなっています
④療養型通所介護
常時看護師による観察が必要な難病等の「重度要介護者」または「がん末期患者」を対象とし、療養通所介護計画に
もとづき、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話と機能訓練を行います
デイサービス(通所介護)の対象ってどんな人?
・介護度:要介護1~5(※要支援1・2の人の方でも同様のサービス提供を受けることができます)
・医療行為の有無:基本的に医療行為はできません(施設によります)
・送迎エリア:自宅が施設の送迎範囲内にあるか
介護認定で要介護1~5のいずれかの判定を受けた方が対象ですが、施設によって要支援でも同様のサービスを利用できたり、要介護のみ受け入れだったりまちまちです
医療行為もインスリン注射はできないが、「本人が実施できればOK」のところもあります
送迎可能エリアも施設によって違います
利用時間
①3時間以上4時間未満
②4時間以上5時間未満
③5時間以上6時間未満
④6時間以上7時間未満
⑤7時間以上8時間未満
⑥8時間以上9時間未満
①②など比較的短い滞在時間で運営している施設は運動や機能訓練だけしに行く施設が多いです
④~⑥だと食事や入浴、レクリエーションなど滞在時間が長い分、提供されるサービスが多くなる傾向があります。
デイサービス(通所介護)はいくらかかるの?
デイサービスを1回利用する料金は1,000~2,000円程度です
基本単位:通常型の場合
「デイサービスの利用料」は滞在時間と介護度によって次の表のように単位が定められています
<滞在時間と介護度の利用単位一例>:1回あたり
要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
3~4時間未満 | 364単位 | 417単位 | 472単位 | 525単位 | 579単位 |
4~5時間未満 | 382単位 | 438単位 | 495単位 | 551単位 | 608単位 |
5~6時間未満 | 561単位 | 663単位 | 765単位 | 867単位 | 969単位 |
6~7時間未満 | 575単位 | 679単位 | 784単位 | 888単位 | 993単位 |
7~8時間未満 | 648単位 | 765単位 | 887単位 | 1,008単位 | 1,130単位 |
8~9時間未満 | 659単位 | 779単位 | 902単位 | 1,026単位 | 1,150単位 |
上記は基本単位数で、これに各サービスが手厚い介護が出来る環境づくりなどに対する加算が付きます
サービス加算一例
■入浴介助加算:40~55単位
観察を含む入浴中の利用者の介助を行う場合に追加される料金
■個別機能訓練加算Ⅰ:46単位
常勤専従の機能訓練指導員を配置し複数の機能訓練メニューから選択できるプログラムが実施される場合に追加される料金
■栄養改善加算
低栄養状態またはおそれのある利用者一人ひとりに栄養に関する食事相談などの栄養管理が行われる場合に追加される料金
※他にも多くの加算があります
よくわからないから、具体的にいくらくらい掛かるのかおしえてほしいな
例えば、要介護1で入浴加算(+55単位)、個別機能訓練加算(+46単位)もかかると
で、7~8時間利用の場合:648+101単位/回
先程のデイサービスを週に2回利用している例であれば…
749単位/回 × 8回/月 = 5992単位
この単価に、上記の地域ごとの1単位当たりの単価を掛けた金額が、1回分の介護保険料金の利用料金になります
5992単位 × 10.9(地域ごとの1単位当たりの単価)= 65313円
65313円 × 1/10(1割負担) = 6531円
介護保険分の自己負担:6531円
残りの1割以外の部分は国保連が皆さんから集めた介護保険料から支払ってくれます
ちなみに、介護負担割合が、2割負担(×2/10)、3割の方は(×3/10)で計算します
介護保険が適用されない料金:「食費」と「その他実費」
利用料やサービス加算に加えて、保険が適用されない「食費」と「その他実費」が追加でかかります。
■食費は500~1000円程度
多くのデイサービスでは昼食やおやつが提供されます。この食費は介護保険が適用されません。
事業者が自由に値段をつけているため施設ごとに値段はだいたい500円~1,000円くらいです。
施設によっては食事が提供されないところがありますが、その場合はもちろんこの費用はかかりません。
■その他実費はおむつ代など数百円程度
おむつや歯ブラシなど施設が用意している日用品を使った場合に請求される費用です。
私物を持ち込めばかかりません。費用の目安は数百円程度
先程の例では、
月に8回デイサービスを利用していますので、800円 × 8回 = 6400円
【1ヶ月あたりの、食事・おやつ代】: 6400円
「利用料」「サービス加算」「食費」「その他実費」の合計が請求額
「利用料」「サービス加算」「食費」「その他実費」の合計が請求額となり、デイサービスの利用料になります。
限度額の範囲内でサービスを利用した場合は、1割(一定以上所得者の場合は2割又は3割)の自己負担です。
限度額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分が全額自己負担となります
【1ヶ月の介護保険分料金:5014円】×【1ヶ月あたりの、食事・おやつ代: 6400円】
=【1ヶ月あたりの請求料金:11414円】
要介護1で週2回デイサービスを利用した場合11414円くらいなんだね
どんな人が介護してくれるの?
- 生活相談員(社会福祉士等)
- 看護職員(看護師・准看護師)
- 介護職員
- 機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、看護職員、柔道整復師など)
※定員10名以下の地域密着型通所介護事業所の場合:看護職員または介護職員のいずれか1名
サービス利用の流れは?
1.要介護認定の申請:要介護認定申請書に記入のうえ、市区町村の担当窓口に申請します
2.訪問調査し、市区町村から介護サービスを利用する本人(被保険者)へ郵送で通知されます
3.介護支援専門員(ケアマネジャー)の決定要介護1以上の場合は、居宅介護支援事業所にケアマネジャーの選任を依頼します
4.ケアマネジャーと面談しケアプランを作成します
5.実際にサービスを受ける通所介護事業所(デイサービス)と契約を結びサービスを利用します
6.通所介護サービス(デイサービス)利用開始
⇓詳細はこちら⇓
デイサービス(通所介護)の選び方は?
人とお話しをするのが苦手なだなぁ
⇛【半日型・小規模施設】
家族が仕事で夜が不在になることもあるから不定期な宿泊サービスを利用したい⇛【お泊りデイサービス・小規模多機能型居宅介護(定額)】
運動だけをしたい。昼食や入浴は自宅でやるから困らない
⇛【リハビリ特化型デイサービス】
お母さんの認知症がひどくて普通のデイサービスでは断られてしまう、認知症の進行をくい止めたい
⇛【認知症対応型デイサービス】
■食事や入浴サービスを利用したい方【1日型】
■ 〃 (昼食・入浴必要)の方【一般的なデイサービス「運動重視型」】
■趣味などを楽しみたい方【般的なデイサービス「趣味重視型」】
■身体介護を重視したい方【一般的なデイサービス「総合型」】
■デイサービス・ショートステイ・訪問介護を多く利用したい【小規模多機能型居宅介護(定額)】
いろいろな特色があるので見学や体験をしながら決めると良いでしょう
2箇所・3箇所のデイサービスを併用することも出来ます
デイサービスの一般的な1日の流れ
■8:30~ 自宅までお迎え
事前にお知らせしていた時刻に自宅まで車でスタッフがご利用者を迎えに来ます。相乗りのこともあります
■9:30~ 手洗い うがい 健康チェック
施設に着き手洗い、うがいを済ませたら健康状態をチェックします。検温、血圧測定、体調に異常がないか確認します
■10:00~ レクリエーション
その日の利用者が全員到着しひと段落したころにレクリエーションを開始します。日によってレクリエーションの内容は変わります
■10:30~ 入浴 機能訓練 趣味活動
順番でスタッフの介助のもと入浴します。待っている間は各自機能訓練や趣味活動を行うことが多いです
■12:30~ 昼食
高齢者向けに栄養のバランスの取れた食事です。施設内に厨房があるところや外から運んでくるものなど、施設によって品質は変わります
■13:30~ 休憩
食後はリラックスした時間を過ごして休憩します
■13:30~ 体操や趣味活動
身体機能の維持・改善を促すような体操を全員で行います。作品制作など趣味活動の時間になることもあります
■15:30~ おやつタイム
ケーキやゼリーなどのおやつを食べます
■16:30~ 自宅へお送り
利用者を順次自宅へ送ります
まとめ
デイサービスは多くの種類があり、それぞれ個性があります
御自身・御家族との相性もありますので積極的に見学・体験に行き、心地の良いサービスを選びましょう
御本人や御家族によって、きめの細かい丁寧なデイサービスを喜ばれる方もいれば、きめが細かすぎて些細なことで“受診してください”といわれることを苦痛に感じる方もいます
デイサービスの性格もケアマネジャーに確認してみるといいですね!
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